コラム「理事長の豆知識」INFORMATION
「〜備えよ、常に〜大震災や大地震への口腔対策〜パート1」
こんにちは
東京都 墨田区 本所吾妻橋駅の 歯医者
「医療法人社団 長岡会 長岡歯科医院/長岡インプラント研究所」理事長 長岡博司です。
いつもコラムをお読みいただきありがとうございます
今回は「大震災や大地震に遭遇してしまった際に、普段からしておいて頂きたい事」と「避難所などに待機されている際にして頂きたい事」を歯科医師の立場からの御助言!と題し、お話させていただきます。

地震大国日本
日本は、今に始まった事ではなく、昔から、地震などの災害が多い国です。
理由は皆さんもご存知のとおり「日本列島は地震の原因となるプレートの上にある」からです。
ですが、日本の陸地面積は、世界の0.3%にも満たないのに、世界で発生する地震の20%以上の地震が、日本で起きています。

ちなみに、20%以上とは、マグニチュード6.0以上のものです。
何故、そこまで日本は地震か多いのでしょうか?
何故そこまで多いのかについて考えたことはありますでしょうか?
日本の国土は、地震の原因となるプレートの上にありますが、陸と海からなる4つのプレートがあります。

学生時代の記憶を一緒に復習していきましょう。
1.ユーラシアプレート(陸)
2.北アメリカプレート(陸)
3.太平洋プレート(海)
4.フィリピン海プレート(海)
ですね。
では「地震のメカニズム」はご存知でしょうか?
地球の表面は、固い岩盤(プレート)で覆われていて、ゆっくりと動いています(所謂自転)

陸地は、海底に引き込まれるため、岩盤の境目で地震が起きやすいのです。
ちなみに、岩盤の厚さは、約100kmほどあるそうです。

要するに、地震は「地下で起きます岩盤のズレ」により発生します。

地震と大きなが関わりがあるのが「地球の自転」

地球の自転のスピードは「位置によって異なる」のはご存知でしょうか?
日本くらいの位置の自転スピードは、時速1500キロと言われており、新幹線の5倍くらいのスピードです。

ちなみに、南極や北極の位置は時速0キロだそうですから、陸と海からなる四つのプレートがある日本は「プレート➕自転スピードの高さ」で「地震(岩盤のズレ)が起きやすい」というのが頷けます。

そして、近年、地球の自転速度がやや低下し、赤道を微妙に収縮させ、構造プレートが押し合いになるため、地震が頻発しやすくなっているとの研究も出てきているそうですから興味深いですね。
日本における大地震の頻発
ここ数年の間に発生してしまった大地震は、
1.阪神淡路大震災(平成7年1月17日5時 46分)
2.東日本大震災(平成23年3月11日14時46分)
3.熊本大震災(平成28年4月16日1時25 分)
4.能登半島地震(令和6年1月1日16時10分)
など、記憶に新しいものなど、列記しましたら、かなりの数に上ります。
勿論、紙面上の都合で、掲載しきれないほど、地震が発生してます。
気象庁の地震データベースには、数多くの地震が確認出来ます。
これだけ「地震が発生しやすい地盤の国」であるという「理解が加わる」と「対策(備え)の必要性が大事」に感じますね。

友人である歯科医師の大震災での実体験
私の友人の歯科医師が東日本大震災の際に、歯科医師会の代表で、現地に派遣され、被災された方々の治療や入れ歯作り、また、御遺体の検死などに携わらして頂きました。
今後の災害に備え、歯科医師会で、彼等に講演して頂き、現場の状況や患者さんになられた方々の生の声を彼等に話して頂きました。
私が痛感しました事
その際に、私が痛感しました事は、
1.災害、地震、津波などは、いつ起きる
か、わからないので、就寝中に慌てて
逃げ出し、入れ歯を忘れたり、無くし
てしまったという事。
2.水があまり無いので、歯ブラシなどの
ケアがあまり出来なかった事。
3.歯ブラシや歯磨き粉などの口腔ケアの
道具が、最初は、あまり無かった事。
など、沢山の情報を得る事が出来ました。
私が考える対処法
では、そのような事にどのように対処するかを考えてみました。
1.入れ歯は枕元に保管。加えてスペアを準備し、定期的な調整が望ましい。

1番の事項に関しましては、ご年配の方々の対策ですが、入れ歯などは、夜中の就寝時、枕元など、直ぐに手が届く場所に置くようにする。
加えて、出来れば、もう一つ、スペアの入れ歯を作製しておいて、非常持ち出し袋に、乾燥させないように、入れ歯を入れるケースの中を湿潤させ、たまに取り出して洗浄するようにされると良いと思います。
また、かかりつけの歯科医にて「時々入れ歯を調整して頂く必要」があります。
口腔内は、徐々に変化しますから、必ず、調整が大切です。調整していないと、合いにくくなってしまいますから。いざという時に困ってしまいます。
2.滅菌ガーゼとハサミを準備

2番の事項に関しましては、全ての御年代の方々への対策です。
避難所などでは、水が大変に貴重です。
「普段何気なく水道を撚れば、出てくる水」
日本は、水道水がよく管理されてますから、普通に飲料で使えますが、災害などで、水道管の破裂等で、復旧までに時間がかかります。
一生懸命に、水道局などに従事されていらっしゃる方々が、24時間、交代制で頑張られても、限界はあります。
それで、(飲み水は貴重なのでうがいなどに多くの水は使えないので)歯磨きなどセルフケアに支障が出た際、例えば、ガーゼを指に巻きつけ、少しだけ湿らせて、歯や歯肉を擦りつけるだけでも、かなり効果があります。
不便を伴う避難所生活では、ストレスなどから免疫力が低下し、口腔常在菌などが活発になり、虫歯や歯肉炎などを誘発します。
歯肉を濡れたガーゼでマッサージをすると、毛細血管が刺激を受け、歯肉が引き締まった感じになりまして、歯肉炎予防に効果があります。
また、口腔内ケアの洗口液・含嗽剤なども、大変効果がありますので、備えましょう。
3.歯ブラシと歯磨き粉は人数分準備。洗口液・含嗽剤もあれば望ましい。

3番の事項に関しましては、災害に遭ってしまった被災地域には、全国日本の津々浦々から、善意の物質が沢山届きますが、仕分け出来てないと、探すのが大変でしたと、TVでも観たことがあります。
避難リュックはセットでも販売されていますが、歯ブラシ、歯磨き粉などの口腔ケアの道具は、意外と見落としがちになりやすいものです。

あまりにも、当たり前な物こそ、忘れがちになりやすいものです。
毎日、何回か使う物なので。
ですから、避難する時のバックや袋に、必ず家族の人数分は、普段から入れておき、備えておきましょう。
※以外と、避難グッズの一覧表の中に「口腔ケアセット(歯ブラシ・歯磨き粉)」は記載されていないのが現状です。

そのあと、何日かすれば、被災されてしまった方々に届くので、最初の何日間か、凌げば大丈夫だと思います。
備えよ、常に
以上、いろいろと掲載しましたが、災害に対処するためには「普段の備えが大事」です。
避難グッズというと「食べ物と飲み物」がメインですが、是非「口腔グッズ」も忘れずに備えましょう。
私は、子供の頃、カブスカウト、ボーイスカウトに入団してましたが、その時の標語をよく思い出します。

それは、「備えよ、常に」です。

パート2として「災害関連死(誤嚥性肺炎等)」についてお話させて頂きたいと思います。
コラムを彩る画像はお借りいたしました。
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